
福井競輪「スポーツニッポン杯フェニックスカップ(FⅠ)」は26日、第12RでS級決勝戦が行われ、大石崇晴(32=大阪・109期)が番手から抜け出し、23年4月奈良FⅠ戦以来、2度目のS級優勝を飾った。2着は中村浩士。3着に武田豊樹が入った。
二分戦となって、正攻法の岸田剛は突っ張る構え。赤板過ぎから襲いかかる久田裕也を強引に突っ張り切ったが「バックではいっぱいでした」と岸田。再度、捲って出る久田を封じて力走したが、末脚は残っていなかった。「岸田(剛)の熱い走りに応えたい」と番手の大石が直線で後ろをけん制しながら、余裕を持って抜け出してV。
大石は「前の岸田君や後ろを固めてくれた武田さんのおかげです」とラインの力で勝ち取った勝利と強調。「岸田君はスイッチが入ったみたい。あれだけ頑張ってくれたし、優勝しないと申し訳ないので、踏ましてもらいました」と2年ぶりのS級優勝となった。
メンバー次第では番手戦もこなすなど自在に戦える大石。「まだ自力は出したいし、古性(優作)さんの前でも走れるように、上のレベルで戦えるようにしたい」と今後の目標を語った。もともとシャープな回転力には定評がある。グレードレースでの活躍にも期待したい。
(下野 章雄)
♢大石 崇晴(おおいし・たかはる)1992年(平4)10月2日生まれ。大阪支部所属の32歳。109期生として2016年7月デビュー。パンチ力を生かした自力戦を主体とするが、自在性も兼備。通算成績は638戦179勝。1㍍70、69㌔。血液型A。
◆次走 優勝した大石崇晴は大垣FⅠ(5月20~22日)、2着の中村浩士は高松FⅠ(5月5~7日)、3着の武田豊樹は宇都宮GⅢ(5月15~18日)。